SEMIプレスリリース
2025年5月1日更新
INDEX
年月日 表題
2025/5/1 2024年の半導体材料世界市場は675億ドルを記録New
2025/4/11 世界半導体製造装置販売額は2024年に1,170億ドルへ急増
2025/3/28 2025年のファブ装置投資額は1,100億ドルに到達の見込み
2025/2/19 2024年第4四半期の世界半導体製造産業は好調な業績を記録
2025/2/18 シリコンウェーハ世界出荷面積および
売上高が2024年下半期から回復に転じる
2025/1/8 2025年に建設開始予定の新規半導体工場は18棟
2024/12/16 SEMICON Japan 2024延べ来場者数


 

2024年の半導体材料世界市場は675億ドルを記録

SEMIは、2024年の半導体材料世界市場が、前年比3.8%増となる675億ドルであった。半導体市場全体の回復に加え、ハイパフォーマンスコンピューティングや高帯域幅メモリ製造向けの先進材料の需要が増加したことが、2024年における材料市場の成長を支えた。

2024年のウェーハプロセス材料の売上高は前年比3.3%増の429億ドル、パッケージング材料の売上高は前年比4.7%増の246億ドル。CMP、フォトレジスト、フォトレジスト関連材料の分野は、高度なDRAMや3D NANDフラッシュ、最先端ロジックICの製造プロセスの複雑化とステップ数の増加により、二桁の成長。シリコンウェーハとSOIウェーハを除くすべての半導体材料分野が前年比増。シリコンウェーハの需要は、特に成熟分野において業界の在庫調整が継続したため、2024年は7.1%の減少。

出所:SEMI材料市場レポート(MMDS)、2025年4月

地域別は、201億ドルを売り上げた台湾が、15年連続で世界最大消費地域。中国は前年比プラス成長を継続し135億ドルの売上で2位を維持し、韓国は105億ドルを消費して3位。日本を除くすべての地域が2024年に一桁台の成長。


詳細は「2024年の半導体材料世界市場は675億ドルを記録」参照。

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世界半導体製造装置販売額は2024年に1,170億ドルへ急増

SEMIは、2024年の半導体製造装置(新品)の世界総販売額が、前年の1,063億米ドルから10%増となる1,171億米ドル。

2024年には、世界の前工程装置市場が成長を遂げ、ウェーハプロセス用処理装置の売上は9%増、その他の前工程装置分野は5%増。主要因は、最先端および成熟ロジック、先進パッケージング、高帯域幅メモリ(HBM)の生産能力拡大に向けた投資の増加と、中国における大幅な投資増加。

後工程装置市場は、2023年まで2年連続の減少をしたが、2024年にはAIおよびHBMの製造の複雑化と需要の高まりを追い風に力強い回復を見せた。半導体業界が先進技術のサポートに力を入れていることを受けて、組立およびパッケージング装置の売上は前年比25%増、テスト装置の売上は同20%増となった。

SEMIは、「世界の半導体製造装置市場は2024年に10%増加し、わずかに落ち込んだ2023年から回復して、年間売上高は過去最高の1,170億米ドル。2024年の半導体業界によるチップ製造装置への投資は、地域ごとの投資動向、ロジックおよびメモリの技術進歩、AIアプリケーションからのチップの需要の高まりによる活況を反映」

地域別に見ると、中国、韓国、台湾が半導体製造装置への投資額で上位3市場を維持し、世界市場の74%を占めた。
中国、積極的な生産能力拡大と国内チップ生産強化を目的とした政府支援のイニシアチブを追い風に、投資額が前年比35%増の496億米ドル。
韓国、メモリ市場が安定し、HBMの需要が急増し、装置投資額は3%増の205億米ドル。
台湾、生産能力拡張にむけた需要の鈍化から、装置販売額は16%減の166億米ドル。
北米、国内製造および先端ノードへの注目度が高まり、半導体製造装置への投資額は14%増の137億米ドル。
東南アジアなどのその他地域、新興市場でのチップ生産の増加に支えられ、15%増の42億米ドル。
欧州、経済不振の影響で自動車および産業分野の需要が低迷し、装置投資額が25%減となる49億米ドル。
日本、主要な最終市場の成長鈍化に苦戦し、売上は78億米ドルと1%の微減。

■2023-2024年半導体製造装置市場(地域別、単位10億米ドル)
地域 2024年 2023年 前年比
成長率(%)
中国 49.55 36.6 35%
韓国 20.47 19.94 3%
台湾 16.56 19.62 -16%
北米 13.69 12.05 14%
日本 7.83 7.93 -1%
欧州 4.85 6.46 -25%
その他地域 4.19 3.65 15%
合計* 117.14 106.25 10%
(出所:SEMI/SEAJ 2025年4月)

詳細は「世界半導体製造装置販売額は2024年に1,170億ドルへ急増」参照。

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2025年のファブ装置投資額は1,100億ドルに到達の見込み

SEMIは、世界の半導体前工程製造装置の投資額が、2025年に前年比2%増の1,100億ドルに達し、2020年から6年連続成長を記録する見込み。

2026年のファブ装置投資額は、18%増の1,300億ドルが予測。この投資をけん引しているのは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)やデータセンター拡大を支えるメモリ分野だけではなく、AIインテグレーションの拡大による、エッジ・デバイスの半導体使用量の押し上げ。

SEMI会長、「世界の半導体業界の製造装置投資額は6年連続で増加しており、AI関連チップの需要急増に対応するための増産に伴い、2026年の投資額は18%の大幅増となる状況。この設備投資の増加予測は、2025年と2026年の2年間に生産を開始する予定の約50の新規ファブが必要とする技能労働者を供給するために、人材開発に向けた活動を強化することが急務であることを示している。」


ロジック&マイクロプロセッサが半導体産業の拡大をリード
・分野別投資
分野 2025年 2026年
ロジック&マイクロ 520億$(11%増) 590億$(14%増)
メモリ 320億$(2%増) (14%増)
・DRAM 210億$(6%減) 250億$(19%増)
・NAND 100億$(54%増) 150億$(47%増)

国が地域別のファブ装置投資額を引き続きリード
・地域別投資
地域 2025年 2026年
中国 380億$(24%減) 360億$(5%減)
韓国 216億$(29%増) 270億$(26%増)
台湾 210億$ 245億$
米国 140億$ 200億$
日本 140億$ 110億$
欧州・中東 90億$ 70億$
東南アジア 40億$ 40億$

詳細は「2025年のファブ装置投資額は1,100億ドルに到達の見込み」参照。

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2024年第4四半期の世界半導体製造産業は好調な業績を記録

SEMIは、2024年第4四半期の世界半導体製造産業が好調な業績を収め、主要業界セグメントのほとんどで前年同期比プラス成長となった。2025年の始まりにおける業界の見通しは、AI関連への積極的な投資による勢いがある一方で、季節性やマクロ経済の不確実性により、短期的には成長を妨げる恐れがあるため、用心深くも楽観的。

電子機器売上
2024年上期に減少した電子機器の売上は同年下期に回復し、年間では2%の増加。2024年第4四半期の電子機器売上は前年同期比で4%増加、2025年第1四半期は季節性の影響を受けて1%増となる見込み。

IC売上
2024年第4四半期に前年同期比29%増。AI需要でハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)およびデータセンター用メモリチップの出荷が増加しており、2025年第1四半期も前年同期比23%増と成長が続くことが予想。

半導体設備投資
2024年前半に減少を見せたが、第4四半期に回復、2024年通期では3%の成長。メモリの設備投資が引き続き成長を牽引し、2024年第4四半期には前年同期比では56%と急増。非メモリ分野の設備投資も2024年第4四半期に増加し前年同期比17%の上昇。2025年第1四半期の設備投資は、AIの発展に伴う高帯域幅メモリ(HBM)の生産能力拡大に向けた投資に支えられて前年同期比16%増と好調が続く見込み。

半導体製造装置セグメント
主に最先端ロジック、アドバンスト・パッケージング、HBMの生産能力拡大に向けた投資の増加により堅調。2024年第4四半期のウェーハファブ装置(WFE)の投資は、前年同期比で14%増加。2025年第1四半期のWFE販売額は260億ドルの予測。中国の投資は引き続きWFE市場で重要な役割を担うが、年末にかけて減少。また、後工程装置も2024年第4四半期に大幅な増加、テスト装置は前年同期比では55%増を記録。一方、組立・パッケージング装置は前年同期比で15%増。両セグメントとも、2025年第1四半期には前期比で6〜8%の成長を示すことが予想。

ウェーハファブ生産能力
2024年第4四半期に世界全体で四半期当たり4,200万枚(300mm換算)を上回る記録、2025年第1四半期には4,270万枚近くまで増加を予測。ファウンドリおよびロジックの生産能力は、2024年第4四半期に前期比2.3%増加。
先端ノードの生産能力拡大により、2025年第1四半期に2.1%増加する見込み。メモリの生産能力は2024年第4四半期に1.1%増加し、HBMの旺盛な需要に牽引されて2025年第1四半期も同水準を維持。

半導体売上高


半導体設備投資とウエハFAB生産能力

詳細は「2024年第4四半期の世界半導体製造産業は好調な業績を記録」参照。

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シリコンウェーハ世界出荷面積および売上高が2024年下半期から回復に転じる

SEM)は、、2023年から下降サイクルに入ったシリコンウェーハの世界出荷面積が、2024年下半期から回復を始めた。2024年のシリコンウェーハの出荷面積は前年比2.7%減の122億6,600万平方インチ、販売額は前年比6.5%減の115億ドル。

2024年には、大量生産セグメントの最終需要が低迷したことにより、ファブ稼働率や特定用途向けのウェーハ出荷に影響を及ぼし、広範囲にわたり在庫調整が遅れた。2025年も引き続き回復し、下半期に向けてより力強い改善が見込まれる。

SEMIは、「生成AIと新しいデータセンターの建設は、高帯域幅メモリー(HBM)のような最先端のファウンドリやメモリデバイスを牽引してきましたが、その他のエンドマーケットは依然として過剰在庫からの回復途上です。多くの顧客が業績報告書で指摘しているように、産業用半導体市場は依然として大幅な在庫の調整局面にあり、これが世界中のシリコンウェーハの出荷に影響を与えています。」

半導体用シリコンウェーハ市場の年次動向
2020 2021 2022 2023 2024
出荷面積(百万in2) 12,407 14,165 14,713 12,602 12,266
出荷額(10億$) 11.2 12.6 13.8 12.3 11.5
出所:SEM2025年2月
本リリースで用いている数値は、ウェーハメーカーよりエンドユーザーに出荷された、バージンテストウェーハ、エピタキシャルウェーハを含むポリッシュドウェーハおよびノンポリッシュドウェーハを集計。半導体用シリコンウェーハの出荷面積のみとなり、太陽電池用は含まれない。


詳細は「シリコンウェーハ世界出荷面積および売上高が2024年下半期から回復に転じる」参照。

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2025年に建設開始予定の新規半導体工場は18棟

SEMIは、2025年に18棟の新規半導体工場建設プロジェクトが開始されるとの予測。新規プロジェクトには3棟の200o設備と15棟の300o設備が含まれており、その大半は2026年から2027年の稼働開始を予定。

2025年には、米国と日本でそれぞれ4つのプロジェクトが予定されており他の地域をリード。中国とヨーロッパおよび中東地域はそれぞれ3つの建設プロジェクトにより同率3位に位置。台湾は2つ、韓国と東南アジアはそれぞれ1つのプロジェクトが予定。



SEMは、「半導体産業は、進化を続ける世界的需要に対応するため、最先端技術と主流な技術の両方に対する投資が求められるという極めて重要な局面を迎えています。生成AIとハイパフォーマンス・コンピューティングが最先端のロジックとメモリ分野の進歩に拍車をかける一方で、主流のノードは自動車、IoT、そしてパワーエレクトロニクスといった重要なアプリケーションを支え続けています。2025年に予定されている18棟の新規半導体工場の建設は、イノベーションとさらなる経済成長に向けた業界の貢献を示しています。」
2023年から2025年は、世界の半導体業界において97棟の新しい量産工場の稼働開始が予定。これは2024年の48棟のプロジェクトと2025年に予定されている32棟のプロジェクトを含み、ウェーハサイズは300oから50o。

先端ノードが半導体産業の拡大を牽引
2025年の半導体生産能力はさらに加速し、年率6.6%の成長率で月産3,360万枚(wpm)になると予測。この拡大は、HPCアプリケーションにおける最先端ロジック技術とエッジデバイスにおける生成AIの普及拡大による。
半導体業界は、大規模言語モデル(LLCs)の計算需要の拡大に対応する、先端計算能力の構築への取り組みを強化。チップメーカーは先端ノード(7nm以下)の生産能力を積極的に拡大しており、2025年には30万wpm以上増加し合計220万wpmになると予想され、業界をリードする年率16%の成長が見込まれる。
中国のチップ自給戦略と、自動車およびIoTからの需要予想に後押しされ、2025年の主流のノード(8nm〜45nm)は1,500万wpmのマイルストーンを突破し生産能力はさらに6%増加すると予測。
成熟した技術のノード(50nm以上)は市場の回復の遅れと稼働率の低さを反映して、より保守的な拡大を見せています。2025年のこの分野での生産能力は5%成長し、1,400万wpmに達するという予測。

ファウンドリ分野は引き続き力強い生産能力増加を維持
ファウンドリのサプライヤーは半導体設備購入において主力となり続ける。ファウンドリ分野では生産能力が年率10.9%増加し、2024年の1,130万wpmから2025年には記録的な1,260万wpmになると予測。
メモリ分野全体では2024年には3.5%、2025年には2.9%と緩やかな成長となり、着実な生産能力の拡大が見られる。しかし、生成AI需要の高まりがメモリ市場に大きな変化をもたらす。高帯域幅メモリー(HBM)が顕著な急成長を遂げ、DRAMとNANDフラッシュ分野の間で生産能力の成長傾向に乖離が生じる。
DRAM分野は力強い成長を維持すると予想され、2025年には前年比約7%増の450万wpmとなる一方で、3D NANDの設置能力は5%増の370万wpmとなる見込み。

詳細は「2025年に建設開始予定の新規半導体工場は18棟」参照。

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SEMICON Japan 2024延べ来場者数

日付 来場者数
12月11日(水) 32,171(27,850)
12月12日(木) 36,834(29,770)
12月13日(金) 34,160(27,662)
延べ来場者数 103,165(85,282)
実来場者数 45,698(36,188)
※( )内数値は2023年実績
※延べ来場者数は、日ごとの来場者・出展者数を含みます。
※実来場者数は、複数日に来場した来場者の重複を除いた人数です。出展者は含みません。

詳細は「SEMICON Japan 2024延べ来場者数」参照。

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